こんにちは
心とカラダを整える
ハーバルセラピストのたかこです。
コロナ禍が収束し始めた 2 月から
東京都薬用植物園と
東京薬科大学薬用植物園の
2 箇所の薬用植物園へ
月に 1 回通っています。
薬用植物はアロマやハーブの源です。
学びを深めるために
取材しに出かけている訳ですが
頭の中で系統立てていくために
ブログに綴っています。
今日はアイリス系の植物を
ご一緒に学んで参りましょう。
5 月前後は
美しいあやめ、しょうぶ、かきつばたが
次第に見られるようになりますね。
園芸関連だけでなく
アロマ(香料)の世界でも
オリスとかイリスとか呼ばれて
古来よりアイリス系の香りは
珍重されてきました。
東京都薬用植物園の
「春の植物園で 」シリーズで
紹介していないイリスについて
合わせて記述していきますね。
左が大学の薬用植物園で
中央と右が東京都薬用植物園で
それぞれ美しく咲いていました。
ニオイイリスについて
東京薬科大学薬用植物園内の
ネームプレートから
以下、引用しますね。
学名は Iris germanica L.'Florentina' です。
ニオイイリスはアヤメ科の植物です。
用部は根茎でオリス根と言います。
効能は利尿、去痰、口臭改善。
成分はイソフラボン、脂肪酸、キサントン。
用途はポプリ、歯磨き粉、リキュール原料。
地中海沿岸東部原産の強健な多年草。
初夏に白からクリーム色の花を咲かせます。
根には芳香があり、薬用のほか
香水原料やリキュールの香り付けなど
様々な用途に用いられます。
成分のイソフラボンとして
Irigenin イリゲニンという化学構造式が
表記されていました。
さらに、
東京都薬用植物園サイトでは
成分として精油(イロン等)とありました。
イソフラボンとは何かというと、
抗酸化作用のある
ポリフェノールのひとつで
フラボノイドに属するものです。
フラボノイドはギリシャ語の
flavus (黄色の)から来ているように
黄色を呈するものが多く
ウスベニアオイやカレンデュラ、
タイムやセージ、クズやカッコン、
ダイズなどのマメ科植物など
多くの植物に含まれています。
(薬学生のための天然物化学テキスト 廣川書店)
香水づくりの調香技術を学んでいるときに
イリスについて触れたことがあります。
その際、イリスは
オリエンタル調の香りに使われていました。
さて、
ひと隅にショウブがありました。
えっ !? と思われる方が
多いかなと思います。
実際、私もがく然としました。
これが、あのショウブの花?
この件を確かめるべくググると
どうやら、
ちまたで言われているショウブは
正確にはハナショウブと
呼ばれていることが判明しました。
なるほど..
そして、ニオイイリスと同じように
地味なこちらのショウブも
薬用植物なのですね。
東京薬科大学薬用植物園内にある
ネームプレートから下に引用します。
ショウブはサトイモ科の植物です。
用部は根茎で菖蒲根と言います。
効能は芳香性健胃、鎮痛、鎮静、駆虫
成分はセスキテルペノイド
用途は浴用料
以前はヨーロッパで健胃薬
ユーラシア大陸に広く分布する多年草。
テルペン系の精油を多く含み、
全草に芳香がある。
菖蒲湯には、
アヤメ科のハナショウブではなく
本種を用いる。
セスキテルペノイドというのは精油です。
重たい香りですね。
東京都薬用植物園サイトでは
次のように書かれています。
精油はアサロン等。
花は春に、あまり目立たない黄白色の
肉穂花序をつけます。
アサロンが駆虫剤になるようですね。
用途に「以前は」ヨーロッパで
健胃薬とあるように
現在はアサロンが持つ性質から
使われていないかと思います。
こどもの日に菖蒲湯を作られる
ご家庭もありかと思います。
スーパーでは菖蒲が売られていましたね。
今回、
その菖蒲はこちらのショウブの葉だと分かり
目からウロコでしたね。
園芸品種としてのアイリス系の花は
ダッチアイリスやジャーマンアイリス
なども見られましたが
ここでは割愛させていただきます。
今日は東京薬科大学薬用植物園や
東京都薬用植物園で見られた
アイリス系の薬用植物を紹介しました。
・ニオイイリス
・ショウブ
私もいろんな発見がありました。
「4 月の植物園で」シリーズの記事は
投稿日が飛び飛びになりますが
気を引き締めて
書いていきたいと思います。
お日さまと土と風と水を感じながら
植物とともにある暮らしに癒されて
ありのままでいられる暮らし
起糸でした。
バイバイ。